忍者ブログ
洋書を主とした読書&映画の感想(ネタバレしてます)が中心の、自分用のメモです。
[21] [22] [23] [24] [25] [26] [27] [28] [29] [30] [31]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

Donmarの「欲望という名の電車」、プレビューが始まりました。

レイチェル・ワイズがブランチ役って若すぎない?と思ったけど、台本で確認したら、
ブランチって30歳って設定なんですね。で、レイチェルは現在いくつなのかと
チェックしたら、なんと38(!)だそうです。見えない・・・。


レイチェル・ワイズ(ブランチ)


エリオット・コーワン(スタンリー)


ルース・ウィルソン(ステラ)
PR
Cold Comfort Farm
Stella Gibbons

ケイト・ベッキンセールのイギリスでの出世作となったという
テレビ映画版がすごく良くて、本国では名作として愛されている
という原作も読みました。


両親を亡くしたばかりのフローラ・ポストは、作家志望で
「50歳になったらオースティンの『説得』みたいな作品を書くの」
が目標。相続した遺産も微々たるものだったため、それまでは
親戚の元で小説のネタを集めつつ暮らすつもりでいる。
(フローラはまだ二十歳そこそこなんで、計画通りにいったら
あと30年は余所にやっかいになる計算なんですが……)

早速親類に手紙を出しまくり、行き先に決めたのは、一番奇妙な
返事をよこした従姉ジュディスの住むCold Comfort Farm。
ついてみると期待通り(?)、偏屈で変わり者揃いの家族が住んでいた。

叔母にあたるエイダ・ドゥームは、子どもの頃のトラウマを言い訳に
引きこもり生活をしつつ、一族全員を支配している。
(「あたしは森小屋で恐ろしいものを見たんだ」が口癖)

従姉ジュディスは、なにごとにも超悲観主義者。

夫のエイモスは教会で説教しては「地獄に落ちる!」と信者を脅すのが
生きがい。

長男のルーベンは農作業が大好きなのに、父&祖母が采配を振るう間は
全く思い通りにならず、くすぶっている。

プレイボーイなのに女嫌いな次男のセスは、密かなトーキー大ファン。

ポエマーな長女エルフィーンは、夢の世界に生きていて、しつこい
求婚者を降り切って、近所のお坊ちゃまと恋愛中。


こんな家族の中に「物事をきちんとするのが好き」なフローラが
乗り込んできて、勝手に改革計画を立てはじめる。

雇われ者のアダム爺やからは「ロバート・ポストのお子」と呼ばれつづけ
従姉ジュディスは「夫がロバート・ポストにした仕打ちの借りは必ず返す」
と謎のつぶやきを繰り返し聞かされつつも、全く怯まず
着々と改善を進めちゃうフローラ。ドラマでは何とも思わなかったけど
本で読むと「なんて勝手な、嫌な女!」と思いました(笑)
のんびりした時代のお話だし、終わり良ければ全て良し、で
丸く収まるんで良いんですけどね。


しかし長期にわたって、ふらりと現われた親戚を養うなんて
今の時代だったらありえなさそう。部屋があり余ってるお屋敷だったら
あり…か??でも無期限滞在予定で、フラフラしてるだけの居候
受け入れは、今だったらしないよねぇ。のんびりした良い時代だったのか、
受ける側にしてみれば、こんな面倒を抱え込む心配のない、今のほうが
良い時代というべきか……。
The Not So Very Nice Going on at Victoria Lodge
(Without Illustratioon by the Author)
Philip Ardagh

ビクトリア時代の雑誌のイラストを、適当に選んで、無理やり
ストーリーをつけた絵本(?)。それぞれの絵に共通点が
あるわけでもなく、話も時代考証とかなしで、穴だらけだし
意味不明だし、はちゃめちゃ具合が笑えます。
ビクトリア時代の生活って、実はスリリングだったのね(笑)

当時のThe Girl's Own Paperという雑誌からとってきた
という、様々な作家のイラストは、この時代独特の味が
あってやっぱり素敵。

でもアマゾンレビューにあるように、お金払って手に入れたら
がっかりする内容かな~。一度目はインパクトあって
爆笑だったけど。
Lost for Words (Lorelai Mathias)

主人公は出版社に勤めるデイジー。夢は大量に送られてくる持込作品の中から、ダイアの原石を見つけること。コミットメント恐怖症の彼、マイルズと結婚すること。

でも文芸エージェントの彼のコミットメントフォビアは、一ヶ所に縛られるのが嫌だからジムも何ヶ所も渡り歩いているという位、筋金入り。デートのドタキャンは日常茶飯事だし、デイジーとの付き合いも公にしたくないという我がままっぷり。だけど気が良くてマイルズに夢中の彼女は、どんな理不尽な扱いにも結局は素直に従っていた。

職場では、気分屋の上司の下、持込原稿の山に目を通しては、断りの手紙を書く毎日。定期的に入ってくる新人インターンもデイジーの担当だった。

ある日女ばかりの職場に、珍しくエリオットという男性がインターンとして入ってきて仲良くなる。そして待ちに待った、デイジーが夢中になるような持ち込み原稿も発見して、謎めいた作者とメールのやりとりを楽しみにするようになり・・・。


Chick litのお約束を全部踏んでる作品で、驚きはまったくなしでした。強いて言えば、主人公が完全に受身でひたすら待つ女なのは珍しいかな?

でも余りにも型にはまりすぎというか、表面的。どの登場人物のせりふも一貫して、決まり文句のオンパレードの、陳腐な表現ばかりだったし。全体的に説明不足でイメージがわきにくかったです。例えばマイルズが、「魅力的」という文があるだけで、どうチャーミングなのかの描写はなかったり。そんなんだからデイジーが夢中になる持ち込み作品も、それほど面白いか?って感じで、説得力に欠けるし。

あとエリオットが気が利いて(職場でも率先してお茶とか入れてくれる)、女だらけの環境にもしり込みせず(ランチのときデイジーの仲良しグループにもあっさり馴染む)、人の話に真剣に耳を傾けてくれるって、なんか・・・・・・理想の男性というより、女の子みたいじゃない?と思ってしまったのが、決定的だったかも(笑)

でも、イギリスの出版社の雰囲気を垣間見れたみたいで面白かったです。作家志望の人は、エージェントに作品を送るものなんだと思ってたけど、イギリスだと出版社に送るのもありなんですね?(出版が決まれば、もちろんエージェントをつけるみたいなんだけど)

最後の最後に→実はエリオットは、自作の出版のためにデイジーを利用していただけした←というところで終わり、とかある・・・わけもなく、主人公のフワフワ~とした印象のままに、安心して読める作品ではありました。

The Thirteenth Tale
(Diane Setterfield)

父の古書店で手伝いをしつつ、趣味で伝記を執筆しているマーガレットのところに、ある日年老いた有名作家ヴァイダ・ウィンターから、伝記執筆の依頼が来る。

これまで過去も私生活も明かすことのなかったヴァイダからの、突然の以来に戸惑いつつ承諾したマーガレットに、ヴァイダは謎めいた過去の物語を少しずつ明かしていく。


裏表紙のあらすじでは「古いお屋敷」「謎の双子」がキーワードと理解して手に取ったのですが、そこまでたどり着くのに結構あったので、思わず裏表紙を読み返して「ほんとにこの本の話…だよね?」と何度か確認してました(笑)

…というのは置いといて、語られる物語を聞く(読む)のって面白いんだよな~、と改めて思った!手に汗を握るような起伏があるわけではないのに、読ませる小説ってすごいと思いました。

全体を通して、本好きにはたまらない設定が散りばめられているのも魅力的でした。とくに古書店で育ち、大人になっても父を手伝っているマーガレットの生活はうらやましいな~。
ブログ内検索
カレンダー
03 2025/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30
バーコード
Powered by ニンジャブログ  Designed by ゆきぱんだ
Copyright (c) 読書メモ All Rights Reserved
忍者ブログ / [PR]