忍者ブログ
洋書を主とした読書&映画の感想(ネタバレしてます)が中心の、自分用のメモです。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


The Dead (The Enemy)
(Charlie Higson)


噂が広まるきっかけになったのはあるYouTubeの動画だった。
「あの動画見た?」「あれ、すごい怖いよね」「どうせフェイクだろ」
あっというまにバイラルとなったそのビデオは"Scared Kid"と呼ばれる
ようになる。
「あいつらダニーとイブを殺したんだ……。ぼくどうすればいいのか
わかんないよ、わかんないよ、わかんないよ……」震える声で
カメラをまわす男の子の家の外には、"mothers"、"fathers"と
その子が呼ぶ、不気味な人影が確かに映っていた。

"Scared Kid"からまもなく、なぞの病気はイギリス全土に広まりつづけ
15歳以上で未発症の者はほぼ皆無になっていた。JackとEdが学ぶ
寮制の男子校では、生き残った生徒たちがバリケードをはりゾンビ化
した先生たちをなんとか凌ぐも、とうとう食料も底をつきる。
学校を離れ食料豊富そうな田舎を目指す者と、ロンドンへ向かう者と
二手に別れ、それぞれの旅がはじまるが……。


とういわけでチャーリー・ヒグソンのThe Enemyシリーズ第二弾。
時系列的には、前作"The Enemy"の前の話です。
話の中心となるのはJackとEd。二人は幼馴染の親友。
でもハンサムで明るい性格のEdに対し、生まれつき顔に赤い痣のある
Jackはずっと劣等感を抱き、Edの影のような存在でいた。
それが病気が広まりゾンビと戦わなくてはならない状況となって
立場が逆転する。割り切ってゾンビに立ち向かうJack、対照的に
危険となると足がすくみ、まるで頼りにならないEd。
この二人の関係が、物語の一つの軸になっています。

でも前作と同じく多数のキャラの視点で語られ、いつどの子が
死ぬかわからない展開。ずっと緊張感を保ったまま、ぐいぐい
読ませる筋でした。とくに後半の→大火事←の場面なんかは
映画を観ているような迫力~!

15歳の誕生日を迎えたらどうなるのか? という気になる点の
仮説も今回は明らかにされ、そこらへんの疑問もだんだんに
解けていくのかな? 第3巻"The Fear (The Enemy)"へと
つづきます。


PR

The Enemy
(Charlie Higson)


15歳以上の人間がゾンビ化する謎の病気が発生してから一年。
ロンドン北部にあるスーパーマーケット、ウェイトローズに立てこもり
生き延びている子どもたちがいた。食料も底をつき、「大人」に襲われる
恐怖におびえながらも、少数精鋭のハンターが近所の空き家に繰り出して
食べものを漁り、やっと食いつなぐ毎日。
そこにある日、ロンドン中心地に安全で食料も豊富な場所があるという
噂がとどく……。


裏表紙のあらすじを読んでまあまあ面白そうかな~と思いつつ
手に取った一冊。怖かった……。これは寝る前に読んだらやばいと
わかりつつもやめられず、夢にまで出てくる始末(笑)
ときどき一人称の視点が変なところで別人に切り替わることがあって
混乱させられたのは不満だったけど、手に汗握る展開で一気読み
したくなる作品でした。

物語のはじめ、生き残った子どもたちはそれなりに統率の取れた生活を
確立している。リーダーがいて、サブリーダーがいて、戦うのが得意な
ハンターグループがいて、安全便利に暮らすために知恵を絞る技術屋が
いて、守られて暮らす小さい子グループがいる。

でも食べ物も底をつき、危険な食料探索の旅も日増しに距離を
延ばさざるを得なくて、リーダー格の子の肩には日々仲間を守る責任が
ずっしり重くのしかかる。
なにせ一番大きい子でも13歳、せいぜい中学生程度というのが現実。
大人であってもつらい状況だろうに、子どもにはあまりにも過酷だよね
よくがんばってるよ……と、悩めるリーダーArranを慰めてあげたくなる
感じ。

そこにひょっこり現われたのがJesterという男の子。
「ロンドン中心部に安全で食料も豊富な場所がある」という。
その場所というのが→バッキンガム宮殿……←。詳しいことを
訊こうとしても上手くかわされるし、どうみても怪しいんだけど!!
希望のない日々を送っている方からすれば、乗らずにはいられない
ということで、ロンドン横断の旅がはじまる。

街中がゾンビ化したとき、食料豊富なスーパーに人が集るのは納得。
親が通っていたスーパーに自然に子どもたちの足も向くということで
最初の舞台となる高級スーパーウェイトローズに集まった子たちと、近所で
やはり別の子どもグループが生活している庶民派スーパー、モリソンでは
雰囲気が違うというのは、さすが階級社会イギリス、という感じ。
でも生き延びようとしたとき→バッキンガム宮殿他、ロンドンのその他名所
を目指して人が集るのか、ほんとに? 長期的サバイバルには→自給自足の
ために広大な土地、つまり安全に囲われた庭が必要
←というのは理解できるけど。

オープニングからしていきなり子どもが襲われるし、そこらへん容赦ない
です。誰が死ぬのかは本当に運しだい。でも一番怖いのは→生きている
人間
←だったりするんだけどね~。


子どもだけが残ったら世界はどうなる? というテーマがずっと頭にあった
というチャーリー・ヒグソン。「ヤング・ボンド」シリーズを手がけた人で
息子がゾンビ好きなこともあってホラーを書いてみたかった、ということで
この作品が生まれたそうです。
これが"The Enemy"シリーズ第一弾。"The Dead"、"The Fear"と
つづきます。それぞれ主役は違うみたいだけどどこかでつながっていくの
かな~? 楽しみ。

追記:著者ご本人によれば、今のところ7巻シリーズになる予定とか。
巻数は増える可能性もありだそうです。


Tall, Dark and Dead
(Tate Hallaway)

「魔女」だというのでヴァチカンに命を狙われ、暗殺者から逃れるのに転々とするガーネットは、
現在はウィスコンシンのニューエイジショップに勤めている。ある日、店にやってきた客
セバスチアン・フォン・トラウムにはオーラがなく=ヴァンパイアだと、彼女はすぐ気がつく。
危険を分かりながらも、セクシーな彼に惹かれていくが…。


女神リリスに半分体を乗っ取られている主人公、ヴァチカンの暗殺者集団、ヴァンパイアに
ヴァンパイア・グルーピー……と面白そうな要素が散りばめられているのに
すぐにロマンスノベルな展開になり、がっかり。コメディっぽいノリは好きだけど
ちょっと軽すぎ、手ごたえがなさすぎていまいちでした。残念。


Parasite Positive (Peeps)
(Scott Westerfeld)

 ニューヨークの大学で学ぶために、テキサスから引っ越したばかりの頃、バーで
会った女の子と一夜を過ごしたカル。実はそこで「ヴァンパイア」になってしまう
ウィルスをうつされて、気づかぬあいだに他の女の子たちも感染させてしまう
(キスしただけで感染するので)。幸い発症はしなかったが、秘密裏に
「ヴァンパイア」を捕獲・治療する組織の一員となり、元カノたちを追跡しはじめるが…。

 というあらすじは面白そうだったのですが、主人公が若すぎ(19歳)なのに
まずちょっとがっくり。ホラーな雰囲気は好きだったけど、結局若造若者が
主人公ということは→かわいい女の子が絡んできて~云々←みたいな流れに
なるんですよね~。で、ストーリーの方は、なんかスケールの大きい展開になってきちゃって
「??」でした。シリーズものの1作目でまだ続きがあるみたい。
 
 一章ごとにパラサイトする虫やら微生物やらの話が挿入されるのは、面白かったし
調べものが大変だったろうな~と感心しながら読みましたが、そういうのがニガテな
人にはちょっとつらいかも。

 ところで、私が手にした版は"Parasite Positive"というタイトルだったのですが
これはイギリス/ヨーロッパ向けだけ?? 他では"Peeps"というタイトルに
なっているようです。

Blood Price
(Tanya Huff)

トロントで被害者はみな血を吸い取られる連続殺人事件が発生する。元刑事で、段々に視力を失う病気のため引退し、私立探偵となったヴィクトリア・"ヴィクトリー"・ネルソンは、被害者の恋人から調査を依頼される。


ヴィクトリー・ネルソン&ヘンリー・フィッツロイが主人公の、タニア・ハフのBloodシリーズ第一巻。二巻から読み始めて一巻は最後に読んだんですが、これが一番面白かったかも。

なんといっても所々に挿入されるヘンリーの過去の話が面白かったです。ヘンリー八世の庶子で、なにせ栄養状態も今みたいに良くない時代の人だから「背が低い」っていう設定が気が利いてるかも!吸血鬼ものって、ヴァンパイアは美しくて非の打ち所がない場合が多いように思いますが、ヘンリーはチビなのよね(笑)

ヴィッキーとヘンリーの関係もこれからのところで、マイクとの関係もまだ力関係がはっきりしてなくて、、、でも今後どんどんヴィッキーのわがまま爆発していくんだよね~、でも最初はこうだったのね~と思いつつ読みました。

テレビドラマは数エピソードしか観てないけど、一話目は一巻の話をベースにしているけど、その後はオリジナル脚本で進めたのかな?
ブログ内検索
カレンダー
04 2025/05 06
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
バーコード
Powered by ニンジャブログ  Designed by ゆきぱんだ
Copyright (c) 読書メモ All Rights Reserved
忍者ブログ / [PR]