洋書を主とした読書&映画の感想(ネタバレしてます)が中心の、自分用のメモです。
噂が広まるきっかけになったのはあるYouTubeの動画だった。
「あの動画見た?」「あれ、すごい怖いよね」「どうせフェイクだろ」
あっというまにバイラルとなったそのビデオは"Scared Kid"と呼ばれる
ようになる。
「あいつらダニーとイブを殺したんだ……。ぼくどうすればいいのか
わかんないよ、わかんないよ、わかんないよ……」震える声で
カメラをまわす男の子の家の外には、"mothers"、"fathers"と
その子が呼ぶ、不気味な人影が確かに映っていた。
"Scared Kid"からまもなく、なぞの病気はイギリス全土に広まりつづけ
15歳以上で未発症の者はほぼ皆無になっていた。JackとEdが学ぶ
寮制の男子校では、生き残った生徒たちがバリケードをはりゾンビ化
した先生たちをなんとか凌ぐも、とうとう食料も底をつきる。
学校を離れ食料豊富そうな田舎を目指す者と、ロンドンへ向かう者と
二手に別れ、それぞれの旅がはじまるが……。
とういわけでチャーリー・ヒグソンのThe Enemyシリーズ第二弾。
時系列的には、前作"The Enemy"の前の話です。
話の中心となるのはJackとEd。二人は幼馴染の親友。
でもハンサムで明るい性格のEdに対し、生まれつき顔に赤い痣のある
Jackはずっと劣等感を抱き、Edの影のような存在でいた。
それが病気が広まりゾンビと戦わなくてはならない状況となって
立場が逆転する。割り切ってゾンビに立ち向かうJack、対照的に
危険となると足がすくみ、まるで頼りにならないEd。
この二人の関係が、物語の一つの軸になっています。
でも前作と同じく多数のキャラの視点で語られ、いつどの子が
死ぬかわからない展開。ずっと緊張感を保ったまま、ぐいぐい
読ませる筋でした。とくに後半の→大火事←の場面なんかは
映画を観ているような迫力~!
15歳の誕生日を迎えたらどうなるのか? という気になる点の
仮説も今回は明らかにされ、そこらへんの疑問もだんだんに
解けていくのかな? 第3巻"The Fear (The Enemy)
つづきます。
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