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洋書を主とした読書&映画の感想(ネタバレしてます)が中心の、自分用のメモです。
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The Heir (Johanna Lindsey)

物語のヒーローであるダンカンは、スコットランド人の父とイングランド人の母の間に生まれ、両親が亡くなった後はスコットランドで祖父に育てられた。しかしある日、イングランドより使者が到着し、とんでもない話を聞かされる。両親の結婚の条件として、ダンカンが母方のイングランドの侯爵家を継ぐ約束になっていたのだ。しかもダンカンの子どもが、スコットランドの家を継ぐ約束になっているため、両家の祖父はダンカンに一刻も早く結婚させたがっていて、婚約者までもう決まっていた。突然、彼はイングランドの祖父の下に送られることになる。

一方ヒロインとなるのはサブリナ。両親が食中毒で亡くなって以来、二人の未婚の叔母の下で育てられた。今年はロンドンのシーズンでデビューしたが、はじめてのパーティーでいきなり「呪われた血筋」(不審な死を遂げた人が多く、代々短命)という噂が流れてしまい、結婚の可能性はほとんどなくなってしまった。それを明るい性格のサブリナは気にも留めていなかった。

婚約者で社交界の華オフィーリアに「スコットランドから来た野蛮人」とバカにされたのにダンカンが腹を立て婚約破棄したことで、次の花嫁候補を探すためにパーティーが行われ、縁のないはずだったダンカンとサブリナは親しくなり、やがて惹かれあうが…。


思いっきりヒストリカルなロマンスもの。ハンサムなヒーロー、華はないけど性格がいいヒロイン。美人だけど性格が悪くて他人を振り回してばかりのライバル、それに反感をもつご友人。盛り上げるための役者はそろってます。実際、読ませるし面白かったです。

でもダンカンの行動がおバカすぎて何度もため息が出ました。サブリナも笑わせるようなことを言って、相手のいやな気分を忘れさせるのが得意な女の子っていう設定なんだけど、彼女の台詞がそんなに気が利いているとは思えなかったです。スコットランド訛りの台詞も、なんかなぁ。かえってアメリカ人が書いた作品というのが強調されただけのような。エキゾチックな背景が必要なのは分かるけど。あとこの時代に、結婚の約束もなくcompromiseされてしまうっていうのは、良家の娘ならありえないのでは(絶対ではないだろうけど)……でも、ロマンスもののお約束だからしょうがないのか、と半分諦めながら(?)読みました。いや、全体的には楽しく読んだんですけどね。

しっかしお約束、といえば、最初のページにある挿絵。上半身裸でキルト姿のゴリラっぽい男性に、時代考証の欠片も感じられないネグリジェみたいなドレスを着た女性がスコットランド(?)のハイランドらしき風景を背景に描かれているんですが、ストーリーとかけ離れすぎてげんなり。表紙のイギリスのお屋敷らしき絵だけで十分なのに。
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